マザーボードの選び方
マザーボードとは
マザーボードとはCPU、グラフィックボード、記憶デバイス、メモリなどを搭載する基板のことです。電源から供給された電力を各パーツに伝えたり、動作を制御する役割があります。すべてのパーツの力の源であり、”母なる基板”という名前の通りですね(笑)
どんな種類があるのか?
インテルは400番台が最新で、AMDは500番台が最新です。
AMDは今のところソケット(CPUを取り付ける場所)が統一されているためほとんど問題はありませんが、インテルは世代ごとにソケットが変わるので、マザーボードとCPUが対応していることをしっかり確認する必要があります。
前回紹介したi3 9100Fは第9世代のCPUのため、ソケットはLGA1151となります。
最新のLGA1200のマザーボードである400番台を買ってしまった場合、取り付けはできても動作しないということになるので注意が必要です。
AMDはソケットがAM4で固定されているので(次世代は変更するらしいが)インテルに比べてそれほど複雑ではありませんが、メモリとの相性問題がインテルよりシビアという別の問題があるので、ここも対応している製品をしっかりチェックすることが重要です。メモリについてはまたあらためて紹介する予定です。
型番の意味
この型番は「チップセット」を表していて、パソコンの拡張性やシステムの機能を決めるものです。
インテルは頭文字が"Z"が最上位で"H"、"B"と続きます。
普通にゲームをするという用途ならば"B"モデルでも全く問題ありません。
AMDは"X"、"B"、"A"の順になります。
オーバークロック
インテルのマザーは最上位の"Z"モデルのみがオーバークロックに対応となっています。
一方、AMDは"X"、"B"モデルがオーバークロック対応で"A"モデルのみ非対応となっています。
しかし、一般の用途でオーバークロックが必要な状況というのはほとんど皆無です。
あくまでも趣味でオーバークロックをしている人がほとんどだと思うので、ここはあまり気にする必要はありません。
具体的な違い
ではチップセットによる違いを見ていきます。私がいつも参考にしている、ちもろぐさんの サイトです。
おそらく、マザーボードを初めて見るという人はこのサイトに書いてあることを理解することは簡単ではないと思うので、あくまでも参考程度に。
マザーボードのサイズ
マザーボードはすべて同じ大きさというわけではなく、様々な大きさがあり、主に3種類になります。
- ATX
- mATX
- ITX
ATXが主流のサイズでこの3種類では一番大きなサイズです。
マイクロATXはATXよりも小さく、その分、拡張性も少なくなりますが、値段が安いというメリットもあります。
ITXはこの3種類の中で最も小さく、小型ケースでPCを組みたいという人にはこのマザーボードを選ぶことになります。ただ、ラインナップ自体が少なく、値段も3種類の中で最も高いです。
使用するケースによって搭載可能なサイズが異なるので、しっかり確認しましょう。
メーカー
マザーボードを販売している3大メーカーはASUS、MSI、GIGABYTEで、その他にASRoc、BIOSTARなどがあります。
どのメーカーがよくてどのメーカーが悪いというのはなく、製品によって当たりやハズレがあるものなので、売れ筋のものを買うのがトラブルがあったときに情報も多いので安心です。
音質
マザーボードにはサウンド用のチップを搭載していて種類がいくつかあります。
ほとんどのマザーにはRealtekという会社のチップが使われており、「ALC1220」、 「ALC1200」、「 ALC892」、「ALC887」の4種類があります。
単純に数字が大きくなるほど音がよくなると思ってください。
廉価版のマザーには「 ALC892」、「ALC887」が搭載されているのがほとんどです。「ALC1200」は安いマザーでも搭載されていますが、「ALC1220」は安いマザーではほとんど見ることができません。
「ALC1220」になると安いサウンドカードと比較してもほぼ変わらないくらいいい音を出してくれるので、音にこだわりたいが予算を抑えたいという方は、この「ALC1220」搭載のマザーを選ぶことをおすすめします。予算があるのならば今は外付けのUSB-DACが最も音質がいいと言われているのでそちらを検討するのもいいでしょう。
インテルのCPUを選んだ場合
現在、最新のインテルCPUのソケットは「LGA1200」でチップセットは以下の通りです。
- Z390
- H470
- B460
- B410
上から値段も性能も高くなっています。
ゲーム用途ならH470やB460でいいと思います。
ただ先ほど述べた高音質なALC1220が搭載されているマザーは少ないので選択は限られてきます。
AMDのCPUを選んだ場合
現在、最新のAMDのCPUのソケットは「AM4」でチップセットは以下の通りです。
- X570
- B550
- A520
AMDは今はソケットの違いを気にする必要はないので、最新のものでもひとつ古い世代でも問題ありません。ただし、2世代以上前のマザーボードだと、BIOSが最新になっていないと最新CPUでは起動しないという可能性があります。古いマザーを使う場合はそこに注意してください。最新のモデルに関してはインテルと同じで価格が高くなっている傾向があり、コスパがよくありません。
X570やX470ははっきりいって必要ないと思います。B450が価格と性能のバランスが良く、コスパに優れていると言えるでしょう。
結局どれがベスト?
インテルならH470かB460を選びます。機能的には十分だし、オーバークロックをするつもりもないからです。
他にもひとつ古いH370、B365をえらぶという選択肢もあります。最新のマザーは値段がが今までよりも高くなっており、今までの傾向に比べると割高感が否めません。CPUをi5-9400Fやi3-9100FにH370、B365を合わせるのが最もコスパがいいと思われます。
AMDも同様で、最新のB550は価格が高めになっています。ひとつ古いB450でも困ることはないので、コスパを考えてB450が最善と言えます。