メインメモリの選び方
メインメモリとは
メインメモリは一時的にデータを保存しておくパーツで、このメモリの容量が多ければ動作がスムーズになると思ってください。
メモリの容量の大きさはは作業する机の大きさに例えることができます。机が大きければ教科書、ノート、資料、音楽プレイヤーを同時に置くことができ、教科書と資料を確認しながら音楽を聞き、同時にノートに記述することができます。
一方、机が小さいと教科書と音楽プレイヤーしか置くことができず、ノートを置くには教科書をどかさなければならないという余計な作業が発生します。
つまり、メモリ容量が大きければ同時に沢山のことが出来るが、容量が小さいと同時に出来ることは限られ、他のことをするには机を整理してから別の作業に移ることになります。
よくスマホやパソコンが固まって動かなくなったりカクついたりするのは、このメモリの容量が少ないことも原因のひとつと考えられます。
メモリ規格1(DIMM DDR」とSODIMM DDR)
メモリには大きく分けて「DIMM DDR」と「SODIMM DDR」の2種類があり、DIMM DDRがデスクトップパソコン用で、SODIMM DDRはノートパソコン用です。
ここではデスクトップ用のDIMM DDRを取り上げます。
同じDIMM DDRでも新しい規格と古い規格が存在し、現在主流なのはDDR4という規格になります。最新のマザーボードもこのDDR4対応なので、間違えてひとつ古い規格のDDR3を購入してしまうと、メモリがマザーボードに搭載できないということになりますので必ず確認しましょう。
メモリ規格2(メモリクロック)
メモリクロックとは動作周波数のことで、CPUのクロック周波数と同じように、クロックが高いほうが多くの情報を処理することができます。
このクロックはCPUとマザーボードのチップセットによって最大クロックが変わってきます。
マザーボードの選び方はこちらで解説しています。
このメモリクロックを表しているのが「DDR4 2400」という表記で、これはDDR4という規格で最大クロック周波数が2400MHzということになります。
実際に販売されている表記はこのような感じです。
- DDR4 2133(DDR4 PC4-17000)
- DDR4 2400(DDR4 PC4-19200)
- DDR4 2666(DDR4 PC4-21300)
- DDR4 2800(DDR4 PC4-22400)
- DDR4 3000(DDR4 PC4-24000)
- DDR4 3200(DDR4 PC4-25600)
販売店やサイトによって表記が異なっており、()内の表示が多い気がします。
この()内はモジュール規格というもので、数字は型番みたいなものです。メモリの販売ページを見ると記号やら数字やらたくさん羅列してて、初心者が混乱する要因となっています。
チップセット(マザーボード)による最大対応クロック数
どのメモリを搭載できるかはマザーボードの仕様ページか、CPU(チップセット)の仕様ページに記載があります。
例えば、ASUSのROG Strix X570-E Gamingであれば、仕様ページを見ると4400MHzまで対応していることが分かると思います。
メモリクロックによる性能の違い
これはインテルとAMDで少し異なり、AMDのほうがメモリクロックの影響を受けやすいと言われています。言い換えれば、インテルのCPUであればメモリのクロックはあまり気にする必要はないかもしれません。ただ、AMDでも体感できるほど差があるのかと言えばそうでななく、ベンチマークという性能を測るテストでスコアがインテルよりも違いが出るという程度です。つまり、実際にはほとんど差は感じられないので、DDR4 2666あたりを選んでおけば問題ありません。
参考動画
この動画はCPUがAMD Ryzen 5 3600、GPUがRTX 2080で計測されています。
FPSに差は出ていますが、逆に言えば、かなり上位のGPUを使った場合ですら、この差しか出ないのです。ミドルクラスのGPUを使う人が大半だと思うので、そうなればこの差はないに等しいことになります。
メモリの相性
数年前であれば相性が悪くてPCが起動しないということが結構ありました。PCパーツの販売店ではメモリの相性保証なるものが存在しているくらいです。
この相性問題はマザーボードのメーカーのホームページを確認することで防ぐことができます。
このページに記載されているメモリはメーカーが動作確認をしたメモリなので、購入する前に確認することをおすすめします。
デュアルチャンネルについて
メモリは基本的に2枚セットで使うのが一般的です。これをデュアルチャンネルといい、データの処理を高速化してくれます。
8G必要であれば4G×2枚、16Gであれば8G×2枚というような構成になります。
このデュアルチャンネルは同じ容量、同じ規格のメモリを2枚挿すことにより効果が発揮されるため、メモリは2枚セットで販売されていることがほとんどです。
メモリを販売している主なメーカー
- CFD
- コルセア
- クルーシャル
- G.Skill
- ADATA
- トランセンド
上記の中で、自社でメモリチップを開発しているクルーシャル(Micron)が安定しておすすめできるメーカーです。
メモリの保証
これは基本的に永久保証のものがほとんどですが、格安品などはそれに該当しない場合があります。メモリはパソコンを安定して動作させる上で非常に重要なパーツなので、永久保証のものを購入しましょう。
容量
ゲーミングpcを考えているなら16Gは欲しいところです。ただ、8Gでもゲームができないというわけではなく、ゲームによっては推奨スペックが8Gを超えることがあるので、一応16Gあれば安心ということになります。
以前紹介したゲームの推奨スペックの見方の中で紹介したレッド・デッド・リデンプション2は推奨メモリが最低8G、推奨12Gとなっています。これは8Gでも動くが12GのほうがFPSも上がるということになります。
今後はPS5も発売され(ps5のメモリは16G)ゲーム全体の画質も向上することにより、これから発売されるゲームは消費メモリも大きくなることが予想されます。最近はメモリの価格も下がり気味なので、新しく購入するのであれば16Gを選びましょう。
まとめ
PC4-21300(DDR4-2666)が最も一般的で数も多く出ているため、比較的安く購入できます。性能的にも十分なので、価格.comなどを参考にして購入するのがいいと思います。
もっと詳しく知りたい方はこちらの動画が分かりやすくておすすめです。