グラフィックボード(GPU)の性能と選び方④ ~最終回~
前回の続きです。前回の記事はこちら
前回はGPUを販売しているメーカーの紹介と、同じGPUチップでも製品によって冷却性能や静音性の違いが大きいということをお伝えしました。今回はGPU選びの最終回となります。
温度と騒音の比較の例
再びYoutubeを使って、実際に騒音の違いがわかる動画を紹介します。だいぶ古い動画になるので現行の製品に当てはまるわけではありませんが、参考にはなると思います。
www.youtube.com騒音比較は17:03からで、イヤホンを使ったほうがわかりやすいです。
実際はケースに入れて使用するので、騒音に関しては軽減されるかもしれませんが、それでも40デシベルを超えてくると人によってはうるさいと感じるかもしれません。
どのGPUを選べばいいのか
さて、こういった違いがあるということを知った上で、ここからは現在市販されている製品の中から実際にGPUを選んでみましょう。
<製品一覧>
価格.com - グラフィックボード・ビデオカード スペック検索・性能比較
この価格.comの一覧は上から売れ筋ランキングの高い順に並んでいます。
第1位は「ZOTAC GAMING GeForce GTX 1660 SUPER Twin Fan」という製品です。この商品の温度や静音性のレビューがあったので紹介します。
blog.livedoor.jp後半に温度とノイズの項目があり、そこではMAX温度が72℃、ノイズが38.3デシベルとなっています。
まず温度ですが、皆さんはメーカーが認めた許容温度が何度までかご存知でしょうか?
これはNVIDIAのページで調べることが出来ます。
GeForce GTX 1660 SUPER グラフィックス カード - NVIDIA
このページにある”全ての仕様を表示”というのを開いて確認すると、最高GPU温度は93℃となっています。
つまり、ZOTACの72℃というGPUは全く問題ない温度だということがわかります。
そして、ノイズも他のGPUと比較してもかなり静かな製品であることがわかると思います。売れ筋ランキング1位というのも納得です。
ちなみに、ZOTACには上位モデルの「ZOTAC GAMING GeForce GTX 1660 SUPER AMP」というモデルがあります。
AMPバージョンは更に冷却性能に優れている製品で、このレビューも併せて紹介します。
chimolog.co先ほどとはレビューした環境が異なるので単純な比較というわけにはいきませんが、こちらの上位モデルの温度は65℃に収まっています。
ファンノイズは43.6デシベルとなっていて、下位モデルのほうが静かという矛盾が生じていますが、これもレビュー環境による違いと、単純にZOTACが温度を低くするためにファンの回転数を高く設定しているということが予想できます。ファンの回転数の設定を自分で調整すれば温度と静音性のバランスのとれた設定に変更することも出来ると思いますが、ほとんどの人はそんな設定などせず、デフォルトのままで使用するはずです。
つまり、下位モデルでも温度は72℃で問題なく、静音性に優れた設定がデフォルトになっているようなので、わざわざ価格の高い上位モデルを購入する必要はないかもしれません。
では、他のモデルはどうなのでしょうか?前回紹介したASUSの廉価版モデルである「GeForce GTX 1660Super Phoenix」は温度とファンノイズが高めで、あまりおすすめできないとお伝えしました。この製品の日本での販売価格は記事作成時の最安値が26,378円となっており、ZOTACのGPUよりも高くなっています。
これを見るだけでもZOTACがお買い得なのがわかると思います。
こうした温度やファンノイズについてのレビューは、海外の記事を含めても非常に少なく、ほとんどのモデルはレビューを見つけることが出来ませんでした。
いざ購入するとなると、やはり実際のレビュー記事があるものの中から選ぶのが確実です。
ということで、GTX1660superを買うなら
「ZOTAC GAMING GeForce GTX 1660 SUPER Twin Fan」
がおすすめという結論になります!
ここまでは主に冷却性能と静音性について見てきましたが、他にも確認すべき点を紹介します。
- 出力端子の種類
- GPUのサイズ
この2点はあらかじめ確認しておく必要があります。
出力端子は、モニターに映像を出力するためのHDMIケーブルなどを繋ぐ端子です。
<ZOTAC GAMING GeForce GTX 1660 SUPER Twin Fan>
ZOTACはHDMIx1、DisplayPortx3です。
<ASUS GeForce GTX 1660Super Phoenix>
ASUSがDVIx1、HDMIx1、DisplayPortx1となっています。
これは、自分の使っているモニターがどの端子で接続できるかを調べ、それに見合ったGPUを選ぶ必要があります。どのGPUもHDMI端子が最低一つはついているので、よっぽど古いモニターを使っているということでなければ、問題なく接続出来るはずです。
最悪、変換アダプターをかませば端子が違っていても使用することが出来ます。
サイズに関しては、ケースとの兼ね合いになります。通常のサイズのケースであれば問題ありませんが、小型のケースを使う場合はケースに入るかどうか調べる必要があります。
GPUを選ぶポイントまとめ
- 目的のゲームの必要スペックを調べる
- 現状販売されているGPUで必要スペックを満たしているGPUを選ぶ
- Youtubeで「ゲーム名 GPU名」で検索し、実際どれくらいfpsがでるかを確認
- レビュー記事を検索し、冷却性能や静音性を確認
- 価格と性能のバランスの取れた製品を見つける
おそらく、レビュー記事を見つけ、価格と性能のバランスのいい製品を見つけるというのは慣れていないと難しいと思うので、今後もこういった観点からおすすめの製品を紹介していきたいと思っています。
ここで改めて、皆さんが自分で調べるときに参考になるサイトを紹介しておきます。
<techpowerup.com>
www.techpowerup.com右上に検索ボックスがあるので、ここに「GTX1660super review」等でレビュー記事を検索できます。
<ちもろぐ>
chimolog.co詳細なレビュー記事や、様々な自作PCに関する記事があり、とても参考になるサイトです。
<自作とゲームと趣味の日々>
blog.livedoor.jpこちらも詳細なレビュー記事が多くあり、参考にしているサイトのひとつです。
ここまで長々とGPUについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
このようなまとまりのない文章になってしまいましたが、記事を見ていただい方には感謝しかありません。本当にありがとうございます。
次回はCPUについての記事を作成する予定です。なるべく初心者の方にわかりやすく解説しているつもりですが、わからないことや、ここはおかしい等の意見があればコメント欄に記入をよろしくお願いします。