PCゲーム購入手段
どこで買える?
主な購入先としては、ゲームのプラットフォームであるSteamなどが有名で、その他にはゲームの”キー”と呼ばれるものを販売しているところが存在しており、基本的にはこのどちらかで購入することになります。
プラットフォーム(クライアント)
メジャーなプラットフォームをいくつか紹介します。
Steam
https://store.steampowered.com/
最王手のサイトでユーザー数は世界で断トツのトップ。実績のシステムやユーザー同士のつながりも最大限楽しめる王道のサイト
Epic Games
https://www.epicgames.com/store/ja/
フォートナイトで有名。定期的に無料でゲームを配っており、過去にはGTA5などメジャーな作品も無料でゲットできた。
https://store.ubi.com/jp/games
アサシンクリードシリーズが有名。
Origin
https://www.origin.com/jpn/ja-jp/store
エレクトロニック・アーツが運営するプラットフォームで、FIFAシリーズやバトルフィールドなどが有名。
G.O.G
ウィッチャーを制作したCD Projectが運営するプラットフォーム。
DRMフリーが魅力。
※DRMフリーは、クライアントを立ち上げる必要がなく、アカウントの制限もなし。さらにオンラインである必要もありません。
販売サイト
上記以外に正規のキーの販売をしているストアがあります。ここでは代表的なストアをいくつか紹介します。
Green Man Gaming
Fanatical
Gamesplanet
WinGameStore
Humble Bundle
価格比較サイト
GG.deals
IsThereAnyDeal
Steam Database
鍵屋とは
鍵屋は上記に紹介したプラットフォームや販売サイトと同様、ゲームのキーを扱っている点では同じなのですが、キーの仕入れ先が違います。プラットフォーム、販売サイトが正規の仕入れであるのに対し、鍵屋は一般の人もバイヤーになり、キーを販売することができます。ヤフオクやメルカリみたいなもので、信頼性が正規に比べると少し落ちるということになります。特に問題なのが、不正に情報を得たクレジットカードを使ってゲームを購入し、販売して現金に換えるなどといった不正行為が今でもあるということです。このようにして得られたゲームは、不正発覚後に起動できなくなることがあり、過去にも問題になりました。
こういった現状から、ゲームの開発メーカーも鍵屋での購入は控えるよう呼び掛けており、利用者は減ったといわれています。そもそも、価格の差も正規の販売サイトと変わらないことが多くなったため、基本的には正規販売サイトを利用すると良いでしょう。
主な鍵屋
G2A
KINGUIN
基本的な購入手順
おま国について
PCゲームではおま国(お前の国には売らない)という問題が常にあります。
先ほど紹介した販売サイトには日本でプレイできないゲームも販売しています。
代表的なところだとカプコン、フロムソフトウェア、バンダイナムコ、スクエアエニクスなどです。日本のゲームメーカーなのに日本で遊べないという矛盾が存在します。
遊べたとしてもなぜか日本語が収録されていないということもあります。
例えばGamesplanetで「ダークソウル3」を購入しようとすると、日本ではアクティベーションできないと表示されます。
このように販売サイトには日本でのキーのアクティベートが可能かどうかの記載があります。購入する前に必ず確認しましょう。
さらに、日本語に対応しているかも確認を忘れずに。アクティベートできても日本語が収録されていない場合もあるので注意が必要です。
最後に
キーの購入はクレジットカードやデビットカードでもできますが、情報流出という最悪のケースを想定すると、Paypalで決済するのがおすすめです。
万が一情報が洩れても、Paypal決済ならカードの情報が漏れることはありません。
PCで音をよくする方法
PCで音をよくするには?
せっかくゲーミングPCを用意したのであれば、いい音でゲームを楽しみたいと思うのではないでしょうか。
マザーボードの項でも述べましたが、サウンドチップがいいマザーを選ぶのが一番簡単でコストもかかりません。
その他にも、サウンドカードや外付けのDACを購入するというのもありますが、今はサウンドカードより外付けのDACのほうが主流のようです。
これは、PCケースの内部はノイズだらけでサウンドカードにもそのノイズが乗ってしまうが、外付けのDACであればそのノイズを抑えられるというのが理由です。
ただ、サウンドカードやDACを買うということは追加のコストがかかるということになるので、そこは予算との相談になります。
コストを抑えていい音を楽しむのであれば、繰り返しになりますがサウンドチップにこだわることです。
現状、マザーボードのオンボードサウンドチップの最上位クラスの「ALC1220」以上がベストです。
マザーボードの値段は多少上がりますが、1万円くらいのDACを買うよりはコストも抑えられ、音質もほとんど変わりません。
そもそもヘッドホンが廉価品であればDACを使っても音は変わらない可能性もあります。
音を良くしたいのであれば、まずはヘッドホンにお金をかけるべきでしょう。
おすすめヘッドホン
これは予算によって変わってきますが、個人的におすすめしたいのが「開放型のヘッドホン」です。
一般的なクローズドのヘッドホンに比べ、明らかに音が違うのが感じられます。
視聴できる環境があれば一度試してみるのをおすすめします。
ちなみに私のおすすめは、beyerdynamicというドイツのメーカーの「DT 990 PRO」です。
このヘッドホンはインピーダンスが高いので、ノイズは抑えられる反面、汎用性に欠けるというデメリットがあります。例えば、スマホにつないで音楽を聴いてもスマホ側の電圧が足りず、音量MAXにしても小さくて聞こえないなどの問題が生じます。アンプで出力を上げてやる必要があるのですが、サウンドカードや外付けDACでも高いインピーダンスに対応していないものも多く、「DT 990 PRO」では出力不足になる可能性があります。(DT 990 PROのインピーダンスは250Ω)
先ほど紹介したオンボードチップの「ALC1220」であればインピーダンスが600Ωまで対応しているので、新たにアンプを買わなくて済みます。
こういった意味でも「ALC1220」は様々なヘッドホンに対応できるので安心です。
バーチャルサラウンド
バーチャルサラウンドは2chのヘッドホンで仮想的に5.1chなどのサラウンドを実現する技術のことで、FPSゲーム等で足音や銃声がどの方向からしてるかが分かるようになったり、その他のゲームでも没入感が増すことになります。
よくネットの記事でバーチャルサラウンドをするにはサウンドカード必須みたいな記事がありますが、実際にはサウンドカードがなくてもバーチャルサラウンドは利用できます。
それは、Windows10標準搭載の「Windows Sonic for Headphones」というものです。
参考記事
これらの立体音響のソフトは基本的にゲーミングと銘打っているサウンドカードとやっていることは同じで、仮想的にサラウンドを再現しているということです。
ソフトによって聞こえ方の好みや、定位(方向)がどれくらい正確かも変わってきまっす。
英語ですがこのレビューが分かりやすいです。(自動翻訳で日本語可)
これを観るとソフトウェアによる違いが分かると思います。安く済ますなら「Dolby Atmos headphones」がおすすめです。
参考記事
今まで述べてきた立体音響は普通のヘッドホンやイヤホンでも体験できるというところがポイントです。
サラウンドのためにゲーミングヘッドホンやサウンドカードを買う前に、本当に必要かどうか確認してみましょう。
ケースの選び方
選び方シリーズの最後はPCケースの選び方です。これは個人の好みによるところが大きく、おすすめの商品がその人によっていいかどうかは判断が難しところです。
ただ、ゼロから選ぶのと、ある程度の知識があって選ぶのではだいぶ変わってくるので、ここでは一般的な知識と私個人的なおすすめのケースを紹介していきます。
PCケースのサイズ
PCケースには大きく分けて3種類の大きさがあります。大きい順に
ATX、Micro-ATX、Mini-ITXとなっています。
これはマザーボードのサイズに準じているので、自分が買うマザーと合わせて検討することになります。
また、PCケースは基本的に「大は小を兼ねる」構造になっているので、ATXのケースを買えばMicro-ATX、Mini-ITXのマザボも搭載可能ということになります。
エアフロー
エアフローとはケース内の空気の流れのことで、PC全体の温度にも影響します。
前面パネルがメッシュになっている構造のケースは通気性がよく、エアフローに優れていますが、静音性は低くなり、内部の音が漏れやすくなります。
一方、静音性が高いケースは、パネルの内側に音を吸収する吸音材が張り付けられている場合もあり、内部の音が漏れにくい構造になっています。
しかし、吸気口はメッシュケースに比べて小くなり、PC全体の温度も少し高くなる傾向にあります。
このエアフローと静穏性の関係はCPUとGPUの構成によって最善のものが変わってくるため、こだわろうと思うとなかなか難しいです。
例えば、ミドルレンジクラス(Ryzen5-3600とRTX2060くらい)であれば、発熱もそれほど高くはないので、静穏ケースでも十分冷やしきれるでしょう。
しかし、ハイエンド(Ryzen7-3700XとRTX2080など)になると、温度管理に気を使う必要があり、ケースによっては冷やしきれずに性能がフルに発揮されないなどの可能性が出てきます。Mini-ITXのような小型ケースを選ぶ際は特に温度が上がりすぎていないかチェックする必要があります。
5インチベイの有無
5インチベイは主にブルーレイやDVDドライブを設置するための場所ですが、最近のケースは5インチベイがないものが多いです。必要な場合はケースが限られてきますので、確認が必要です。
HDDの台数
最近のケースは昔のケースに比べてHDDの搭載できる数が少なくなっています。
3台以上HDDを使うという人は、ケースの仕様をしっかり確認しましょう。
※HDDは3.5インチベイ、SSDは2.5インチベイという表記になります。
前面パネルのUSB端子の位置
USB端子や電源ボタンなどの前面インターフェイスは、ケースによって場所が様々です。ケースを床に置く場合はケースの上面にUSB端子があったほうが使いやすいですし、卓上に置く場合はケース正面か横にUSB端子があるものを選ぶといいでしょう。
メンテナンス
ケースによっては、フロントパネルや底の電源ファンの吸気口に防塵フィルターが付いているものがあります。
PCを長く使う上で、埃が溜まるというのは避けられませんが、防塵フィルターがあればケース内に埃が入りにくくなり、メンテナンスが楽になります。埃が溜まるとエアフローが悪くなり、温度上昇や部品の故障に繋がりますので、防塵フィルターがあるケースがおすすめです。
グラボ
最近のグラフィックボードはどんどん大きくなっており、特にハイエンドのグラボの大きさは尋常ではありません。ケースによっては干渉して入らないということも考えられます。Mini-ITXケースの場合はそもそもグラボは載せられないという製品もあります。
ケースを購入する際はどの大きさのグラボが搭載できるか、製品HPの仕様を確認するようにしましょう。
CPUファン
CPUファンもサイズによってはケースに干渉する恐れがあります。ケースの仕様には「CPUファンの高さ」という項目が必ずあるので、リテール品(CPUを購入した際に付属しているもの)ではなく、自分で購入する場合は確認が必要です。特に簡易水冷のラジエーターはメーカーによってサイズが変わってくるので注意しましょう。
ファンの数
エアフローは基本的に、吸気口から空気を取り入れ、排気口から熱を逃がすという流れになりますが、ケースによっては排気口のみにしかファンが付いていない場合があります。低発熱のロースペックPCであれば問題ありませんが、ハイスペック構成だと排熱が追い付かない可能性があります。
ケースを選ぶときはファンの数に注意し、最低でも吸気口と排気口にファンが一つずつ付いているものを選びましょう。
おすすめケース
静穏重視
Fractal Designは静穏性の高いケースで有名で、その中でも数年前に発売された「Define R5」は大ヒットした製品で、これを選んでおけば問題ないという鉄板の製品でもあります。
エアフロー重視
同じくFractal Designのケースになりますが「Meshify C」は全面がメッシュ構造になっており、エアフロータイプのケースになります。
私が使っているケース
実際に私が使っているケースは、Fractal Designの「Define C-TG」というサイドパネルがガラス製で中が見えるケースを使っています。
このケースは「Define R5」と同じく静穏重視のケースで、内部に吸音材が張られていて、非常に静かなケースです。
参考サイト
翻訳前提ですが、このサイトはケースごとのCPU温度やGPU温度、騒音値まで計測していて、ケースの性能にこだわる人はこのサイトを参考に選ぶのもいいと思います。
Mini-ITXの注意点
Mini-ITXケースを考えている方でGPUを搭載するのであれば、エアフローがしっかり確保されるかどうかを事前にシュミレートしておきましょう。
例えばMini-ITXのケースで「H210i CA-H210i」というケースがあります。
オシャレケースでおなじみのNZXTのケースですが、GPUを搭載した画像がこちらです。
何も問題ないように見えますが、このケースに搭載されているGPUは確実に温度が高くなります。それは画像を見ればわかるように、GPUの下側が非常に狭くなっていることが原因です。
GPUのファンはこの画像で下側についているので、隙間がこれしかないと吸気が追い付かない可能性があります。特にハイエンドでは熱暴走の原因にもなり得るので、Mini-ITXのケースを買う際はGPUの吸気がどうなっているかも確認しましょう。
電源の選び方
PCの電源とは
パソコンの電源は容量が大きいものが多く、一般的なのは450W~650Wくらいです。中には1000Wを超える電源もあり、用途によって様々なものを選ぶことができます。
結論
先に結論から言います。
電源は80PLUSのBronze認証以上で、プラグイン式を選ぶのがおすすめ。
容量は550Wあれば十分。あとは予算と相談。
80PLUS認証とは?
電源の販売ページに、Gold認証やBronze認証などという記載を見たことがあるかもしれません。これは80PLUS認証というもので、電力変換効率の性能を表したものです。
交流入力から直流出力へ変換する際に、電力変換効率が80%以上の変換効率を備える製品に与えられる認証であり、最低でもBronze認証以上をおすすめします。
目安として、電力変換効率が80%だった場合、20%は変換されず、熱に変わるということになります。
つまり、変換効率が高いほど省エネで発熱も低くなり、電源の安定性も高くなります。
必要な容量は?
よく言われるのが、ピーク使用電力の2倍の容量があればいいというものです。
ネット上には電源の容量を計算してくれるものがいくつかあります。
このサイトも使用電力の2倍の容量をおすすめしています。
しかし、実際には2倍も必要ありません。同じリンク先に”電気変換効率表”というものがありますが、50%が一番効率がいいのが分かります。500Wの電源であれば250Wくらいの使用しているときが一番いいという意味です。
しかし、電力をピークで使う状況というのはほぼ起こりません。ベンチマークを回す時くらいでしょう。
つまり、ピーク電源の2倍の電源を使ってしまうと、一番効率のいい50%になる場合がほとんどないということになり、あまり効率が良くない状態で使い続けることになります。
GPUの仕様ページに推奨電源が記載されているので、そちらに合わせるのが一番いいかと思います。
ちなみに私が使っているZOTACのGTX1660SUPERだと、推奨電源が450Wとなっています。
プラグインとは?
プラグイン方式は、電源本体とケーブルが取り外せる仕様になっており、自作する際に配線周りをスムーズにしてくれます。自作するなら、必ずこのプラグイン方式(下の画像はセミプラグイン)を選びましょう。
ATX電源とは?
電源には代表的なものとして2種類のサイズがあります。一般的なのがATXで、小型なのが SFXです。これはPCケースによって対応サイズが決められているので、ケースの仕様をしっかり確認しましょう。
Mini-ITXのケースでない限り、ほぼATX電源に対応しているので、基本的にはATX電源を選ぶことになります。
主な販売しているメーカーは?
玄人志向
日本のPCパーツブランド。無線ルーターや外付けハードディスクで有名な「バッファロー」とは同じグループで、様々な自作ユーザー向けの製品を取り扱っている。
電源は比較的に安く人気も高い。
Antec(アンテック)
アメリカのPCケース、電源、アクセサリーメーカー。
NeoEcoのGold認証電源が人気。
Corsair(コルセア)
アメリカのPCケース、電源、アクセサリーメーカー。
RMxシリーズが静穏性も高く人気。
Thermaltake(サーマルテイク)
台湾のPCケース、電源、アクセサリーメーカー。
電源も光らせたい?そんな人におすすめ。低価格帯の商品も人気。
Cooler Master(クーラーマスター)
台湾のPCケース、電源、アクセサリーメーカー。
最近は低価格路線の商品が人気。
Seasonic(シーソニック)
台湾の電源メーカー
鉄板メーカー。迷ったらここ。
Enermax(エナーマックス)
台湾のPCケース、電源、アクセサリーメーカー。
ドスパラとコラボ商品をよく出していた印象。
保証期間
商品によって3年、5年、7年、10年など様々です。保証期間が長ければ品質が高いとは一概には言えませんが、保証は長いに越したことはありません。
電源の比較データ
電源にもCPUのベンチマークみたいなものが存在しますが、日本語のサイトではほとんど見かけません。
細かい性能の差が気になるという人はこちらのサイトを参考にするといいでしょう。
この電源以外にもたくさんのレビューがあるので、検索してみてください。
おすすめ電源
550Wでおすすめ電源をいくつか挙げると
最低限の条件を満たしていて価格も手ごろ。保証期間が3年しかないのが残念。
シーソニックがOEM先でアンテックとして販売しているため品質がいいと評判。
保証期間は7年。
静穏電源ならこれ。低中負荷時にはファンが回転せず、ほぼ無音になる「ZERO RPMモード」を搭載。保証期間は10年。
鉄板メーカーのシーソニック。個人的には静穏性に重点を置いているので、コルセアをおすすめしたいが、シーソニックを信頼するならこれで決まり。
保証期間は7年。
メインメモリの選び方
メインメモリとは
メインメモリは一時的にデータを保存しておくパーツで、このメモリの容量が多ければ動作がスムーズになると思ってください。
メモリの容量の大きさはは作業する机の大きさに例えることができます。机が大きければ教科書、ノート、資料、音楽プレイヤーを同時に置くことができ、教科書と資料を確認しながら音楽を聞き、同時にノートに記述することができます。
一方、机が小さいと教科書と音楽プレイヤーしか置くことができず、ノートを置くには教科書をどかさなければならないという余計な作業が発生します。
つまり、メモリ容量が大きければ同時に沢山のことが出来るが、容量が小さいと同時に出来ることは限られ、他のことをするには机を整理してから別の作業に移ることになります。
よくスマホやパソコンが固まって動かなくなったりカクついたりするのは、このメモリの容量が少ないことも原因のひとつと考えられます。
メモリ規格1(DIMM DDR」とSODIMM DDR)
メモリには大きく分けて「DIMM DDR」と「SODIMM DDR」の2種類があり、DIMM DDRがデスクトップパソコン用で、SODIMM DDRはノートパソコン用です。
ここではデスクトップ用のDIMM DDRを取り上げます。
同じDIMM DDRでも新しい規格と古い規格が存在し、現在主流なのはDDR4という規格になります。最新のマザーボードもこのDDR4対応なので、間違えてひとつ古い規格のDDR3を購入してしまうと、メモリがマザーボードに搭載できないということになりますので必ず確認しましょう。
メモリ規格2(メモリクロック)
メモリクロックとは動作周波数のことで、CPUのクロック周波数と同じように、クロックが高いほうが多くの情報を処理することができます。
このクロックはCPUとマザーボードのチップセットによって最大クロックが変わってきます。
マザーボードの選び方はこちらで解説しています。
このメモリクロックを表しているのが「DDR4 2400」という表記で、これはDDR4という規格で最大クロック周波数が2400MHzということになります。
実際に販売されている表記はこのような感じです。
- DDR4 2133(DDR4 PC4-17000)
- DDR4 2400(DDR4 PC4-19200)
- DDR4 2666(DDR4 PC4-21300)
- DDR4 2800(DDR4 PC4-22400)
- DDR4 3000(DDR4 PC4-24000)
- DDR4 3200(DDR4 PC4-25600)
販売店やサイトによって表記が異なっており、()内の表示が多い気がします。
この()内はモジュール規格というもので、数字は型番みたいなものです。メモリの販売ページを見ると記号やら数字やらたくさん羅列してて、初心者が混乱する要因となっています。
チップセット(マザーボード)による最大対応クロック数
どのメモリを搭載できるかはマザーボードの仕様ページか、CPU(チップセット)の仕様ページに記載があります。
例えば、ASUSのROG Strix X570-E Gamingであれば、仕様ページを見ると4400MHzまで対応していることが分かると思います。
メモリクロックによる性能の違い
これはインテルとAMDで少し異なり、AMDのほうがメモリクロックの影響を受けやすいと言われています。言い換えれば、インテルのCPUであればメモリのクロックはあまり気にする必要はないかもしれません。ただ、AMDでも体感できるほど差があるのかと言えばそうでななく、ベンチマークという性能を測るテストでスコアがインテルよりも違いが出るという程度です。つまり、実際にはほとんど差は感じられないので、DDR4 2666あたりを選んでおけば問題ありません。
参考動画
この動画はCPUがAMD Ryzen 5 3600、GPUがRTX 2080で計測されています。
FPSに差は出ていますが、逆に言えば、かなり上位のGPUを使った場合ですら、この差しか出ないのです。ミドルクラスのGPUを使う人が大半だと思うので、そうなればこの差はないに等しいことになります。
メモリの相性
数年前であれば相性が悪くてPCが起動しないということが結構ありました。PCパーツの販売店ではメモリの相性保証なるものが存在しているくらいです。
この相性問題はマザーボードのメーカーのホームページを確認することで防ぐことができます。
このページに記載されているメモリはメーカーが動作確認をしたメモリなので、購入する前に確認することをおすすめします。
デュアルチャンネルについて
メモリは基本的に2枚セットで使うのが一般的です。これをデュアルチャンネルといい、データの処理を高速化してくれます。
8G必要であれば4G×2枚、16Gであれば8G×2枚というような構成になります。
このデュアルチャンネルは同じ容量、同じ規格のメモリを2枚挿すことにより効果が発揮されるため、メモリは2枚セットで販売されていることがほとんどです。
メモリを販売している主なメーカー
- CFD
- コルセア
- クルーシャル
- G.Skill
- ADATA
- トランセンド
上記の中で、自社でメモリチップを開発しているクルーシャル(Micron)が安定しておすすめできるメーカーです。
メモリの保証
これは基本的に永久保証のものがほとんどですが、格安品などはそれに該当しない場合があります。メモリはパソコンを安定して動作させる上で非常に重要なパーツなので、永久保証のものを購入しましょう。
容量
ゲーミングpcを考えているなら16Gは欲しいところです。ただ、8Gでもゲームができないというわけではなく、ゲームによっては推奨スペックが8Gを超えることがあるので、一応16Gあれば安心ということになります。
以前紹介したゲームの推奨スペックの見方の中で紹介したレッド・デッド・リデンプション2は推奨メモリが最低8G、推奨12Gとなっています。これは8Gでも動くが12GのほうがFPSも上がるということになります。
今後はPS5も発売され(ps5のメモリは16G)ゲーム全体の画質も向上することにより、これから発売されるゲームは消費メモリも大きくなることが予想されます。最近はメモリの価格も下がり気味なので、新しく購入するのであれば16Gを選びましょう。
まとめ
PC4-21300(DDR4-2666)が最も一般的で数も多く出ているため、比較的安く購入できます。性能的にも十分なので、価格.comなどを参考にして購入するのがいいと思います。
もっと詳しく知りたい方はこちらの動画が分かりやすくておすすめです。
記憶デバイス(HDD,SSD)の選び方
記憶デバイスとは
記憶デバイスとはデータを保存しておくパーツのことで、HDD(ハードディスク)やSSDなどを指します。スマートフォンだとストレージ容量が64/256/512GBから選ぶものがありますが、あれも記憶デバイスです。
HDD(ハードディスク)
テレビ番組意を録画するレコーダーやPS4に搭載されているHDDは、中に円盤のディスクが入っており、これをモーターで高速に回転させて磁気ヘッドを近づけることによってデータの読み書きを実行しています。
容量に対して価格が安いのがメリットです。
デメリットとしては、円盤を回転させるためのモーターなど駆動部品があることで、HDDの発熱や駆動音の主な原因になることです。
SSD
中にフラッシュメモリという記憶する領域があり、そこで読み書きを実行しています。
HDDに比べて読み書きが非常に早く、物理的に駆動する部品がないため、故障しにくいなど様々なメリットがあります。
用途による使い分け
SSDとHDDは用途によって使い分けるのがベストです。
SSDは読み込み速度が高速なのを活かしてソフトやアプリを入れておくのに最適ですが、容量当たりの単価が高いため、たくさんの動画などを保存しておくなどの用途には不向きです。
HDDは逆に要領当たりの単価が安いので、動画の保存やバックアップの用途に向いています。
ゲーム用途なら?
最近のゲームは容量が50Gを超えるものも珍しくありません。SSDで最も売れ筋の500Gではすぐに容量が足りなくなってしまいそうです。
しかし、それでも私はSSDにゲームを入れることをおすすめします。
HDDと比べるとロード時間にかなり差が出てくるので、SSDであれば快適にプレイできます。PS4をSSDに交換せずにプレイしている人はゲームのロード時間にイライラする人も少なくないと思います。このロード時間の短縮だけでも劇的に快適になります。
CドライブをSSDにしてDドライブをHDDにするというのが一般的かなと思います。
普段からプレイするゲームはSSDに、あまりプレイしないゲームはHDDにと使い分けるのがいいでしょう。
また、動画は保存せず、容量をあまり必要としないならHDDの予算をSSDにまわすのもいいと思います。
ただ、SSDも故障することはあるので何らかの方法でのバックアップは必要です。
容量
SSDは250G、500G、1TBが主流で、OSを入れる用途ならば250Gで十分です。
ちなみに私はCドライブが250GのSSDで、Dドライブが500GのSSDという構成で組んでいます。常にやるゲームが多くても3本くらいしかない私にとっては500GのSSDで十分でした。これに外付けHDDを合わせて定期的にバックアップを取っています。
M.2とSATA
SSDには上記の写真右側のM.2というものと左側のSATAという種類があります。
M.2はここ何年かで出てきた新しい規格で、SATAよりも高速な読み書きが可能です。
マザーボードに直接接続するので、SATAケーブルという接続するためのケーブルを必要としないため、ケース内がすっきりするというメリットがあります。また、このSSDのケーブルはSSDの故障の原因になることも多く、M.2ならばそのリスクも回避できます。
デメリットとしてはSATAのSSDより少し高価なことと、発熱がSATAに比べて高いモデルもあるということです。速度が速くなる分、発熱が大きくなるのは当然なのですが、この発熱はメーカーやモデルによって様々です。
TBW
TBWとは、書き込める総量をあらわす単位で、SSDの寿命のようなものと思ってください。100TBW であれば100TB 書き込めるということになります。つまり、100TBWのSSDに1日あたり1TB 書き込んだとすると、100日で寿命に到達するという計算になります。
また、同じ製品でも容量が大きくなるほどTBWも大きくなります。
このTBWは製品ごとにかなり大きな違いがあるにもかかわらず、価格はほとんど変わらないという不思議な状況になっています。
これは、TBWが一般的にあまり知られていないのと、知っていても調べるのに苦労するという点が理由として考えられます。
製品によっては販売されているサイトに表示がなく、メーカーのHPにも表示がない製品があります。特に格安のSSDにみられる傾向で、こういった製品はおすすめできません。特にSSDは、チップのメーカーを偽装して販売されていたことが消費者にバレて大きな問題になったことが度々ありました。
SSDを販売しているメーカー
クルーシャル(Micron)
サンディスク
ウエスタンデジタル
CFD
ADATA
シーゲート
シリコンパワー
この中で自社でチップを開発しているのが
となっています。
上記の5社であれば最低限の品質は保証されているので、あとは容量と価格で選べば良いでしょう。
ちなみに、サンディスクはウエスタンディスクに統合されたので、SSDは別商品のように見えますが、中身は全く同じ商品となっているので、価格の安いほうを選んで問題ありません。
NAND型フラッシュメモリの種類
NAND型フラッシュメモリはSSDに搭載されている記憶領域のメモリのことで、フラッシュメモリの一種で、現在は大きく分けてTLCとQLCの2種類があります。
TBWはTLCのほうがQLCに比べて優秀で、価格も少し高めです。
QLCは比較的、低価格な製品に多く使われている印象で、価格は安いですがTBWが低い製品が多いです。価格が同じならTLCを選ぶことをおすすめします。
主な現在販売されている製品のTBWと保証の比較
ウルトラ 3D SSD SDSSDH3-500G-J25(TLC) 200TBW 5年保証
WD Blue 3D NAND SATA WDS500G2B0A(TLC) 200TBW 5年保証
Crucial MX500(TLC) 180TBW 5年保証
860 EVO MZ-76E500B/IT(TLC) 300TBW 5年保証
BarraCuda 120 SSD(TLC) 300TBW 5年保証
S700 2DP99AA#UUF(TLC) 295TBW 3年保証
CG3VZ CSSD-S6M512CG3VZ(TLC) 430TBW 3年保証
<M.2 SSD>
XPG SX8100 ASX8100NP-512GT-C 320T(TLC) 320TBW 5年保証
WD Blue SN550 NVMe WDS500G2B0C(TLC) 300TBW 5年保証
P1 CT500P1SSD8JP(QLC) 100TBW 5年保証
EG1VNE CSSD-M2M5GEG1VNE 45T(QLC) 45TBW 3年保証
SSDはHDDに比べて故障しにくいと言われていますが、一応、保証は5年の製品を選んでおくべきだと思います。
容量
ゲームをしないのであれば8G、ゲーム用なら16G、動画や写真の編集をする人はそれ以上あってもいいかもしれません。
まとめ
SATA SSDもM.2SSDもチップがTLCで、5年保証のものを選ぶのが良いでしょう。
マザーボードの選び方
マザーボードとは
マザーボードとはCPU、グラフィックボード、記憶デバイス、メモリなどを搭載する基板のことです。電源から供給された電力を各パーツに伝えたり、動作を制御する役割があります。すべてのパーツの力の源であり、”母なる基板”という名前の通りですね(笑)
どんな種類があるのか?
インテルは400番台が最新で、AMDは500番台が最新です。
AMDは今のところソケット(CPUを取り付ける場所)が統一されているためほとんど問題はありませんが、インテルは世代ごとにソケットが変わるので、マザーボードとCPUが対応していることをしっかり確認する必要があります。
前回紹介したi3 9100Fは第9世代のCPUのため、ソケットはLGA1151となります。
最新のLGA1200のマザーボードである400番台を買ってしまった場合、取り付けはできても動作しないということになるので注意が必要です。
AMDはソケットがAM4で固定されているので(次世代は変更するらしいが)インテルに比べてそれほど複雑ではありませんが、メモリとの相性問題がインテルよりシビアという別の問題があるので、ここも対応している製品をしっかりチェックすることが重要です。メモリについてはまたあらためて紹介する予定です。
型番の意味
この型番は「チップセット」を表していて、パソコンの拡張性やシステムの機能を決めるものです。
インテルは頭文字が"Z"が最上位で"H"、"B"と続きます。
普通にゲームをするという用途ならば"B"モデルでも全く問題ありません。
AMDは"X"、"B"、"A"の順になります。
オーバークロック
インテルのマザーは最上位の"Z"モデルのみがオーバークロックに対応となっています。
一方、AMDは"X"、"B"モデルがオーバークロック対応で"A"モデルのみ非対応となっています。
しかし、一般の用途でオーバークロックが必要な状況というのはほとんど皆無です。
あくまでも趣味でオーバークロックをしている人がほとんどだと思うので、ここはあまり気にする必要はありません。
具体的な違い
ではチップセットによる違いを見ていきます。私がいつも参考にしている、ちもろぐさんの サイトです。
おそらく、マザーボードを初めて見るという人はこのサイトに書いてあることを理解することは簡単ではないと思うので、あくまでも参考程度に。
マザーボードのサイズ
マザーボードはすべて同じ大きさというわけではなく、様々な大きさがあり、主に3種類になります。
- ATX
- mATX
- ITX
ATXが主流のサイズでこの3種類では一番大きなサイズです。
マイクロATXはATXよりも小さく、その分、拡張性も少なくなりますが、値段が安いというメリットもあります。
ITXはこの3種類の中で最も小さく、小型ケースでPCを組みたいという人にはこのマザーボードを選ぶことになります。ただ、ラインナップ自体が少なく、値段も3種類の中で最も高いです。
使用するケースによって搭載可能なサイズが異なるので、しっかり確認しましょう。
メーカー
マザーボードを販売している3大メーカーはASUS、MSI、GIGABYTEで、その他にASRoc、BIOSTARなどがあります。
どのメーカーがよくてどのメーカーが悪いというのはなく、製品によって当たりやハズレがあるものなので、売れ筋のものを買うのがトラブルがあったときに情報も多いので安心です。
音質
マザーボードにはサウンド用のチップを搭載していて種類がいくつかあります。
ほとんどのマザーにはRealtekという会社のチップが使われており、「ALC1220」、 「ALC1200」、「 ALC892」、「ALC887」の4種類があります。
単純に数字が大きくなるほど音がよくなると思ってください。
廉価版のマザーには「 ALC892」、「ALC887」が搭載されているのがほとんどです。「ALC1200」は安いマザーでも搭載されていますが、「ALC1220」は安いマザーではほとんど見ることができません。
「ALC1220」になると安いサウンドカードと比較してもほぼ変わらないくらいいい音を出してくれるので、音にこだわりたいが予算を抑えたいという方は、この「ALC1220」搭載のマザーを選ぶことをおすすめします。予算があるのならば今は外付けのUSB-DACが最も音質がいいと言われているのでそちらを検討するのもいいでしょう。
インテルのCPUを選んだ場合
現在、最新のインテルCPUのソケットは「LGA1200」でチップセットは以下の通りです。
- Z390
- H470
- B460
- B410
上から値段も性能も高くなっています。
ゲーム用途ならH470やB460でいいと思います。
ただ先ほど述べた高音質なALC1220が搭載されているマザーは少ないので選択は限られてきます。
AMDのCPUを選んだ場合
現在、最新のAMDのCPUのソケットは「AM4」でチップセットは以下の通りです。
- X570
- B550
- A520
AMDは今はソケットの違いを気にする必要はないので、最新のものでもひとつ古い世代でも問題ありません。ただし、2世代以上前のマザーボードだと、BIOSが最新になっていないと最新CPUでは起動しないという可能性があります。古いマザーを使う場合はそこに注意してください。最新のモデルに関してはインテルと同じで価格が高くなっている傾向があり、コスパがよくありません。
X570やX470ははっきりいって必要ないと思います。B450が価格と性能のバランスが良く、コスパに優れていると言えるでしょう。
結局どれがベスト?
インテルならH470かB460を選びます。機能的には十分だし、オーバークロックをするつもりもないからです。
他にもひとつ古いH370、B365をえらぶという選択肢もあります。最新のマザーは値段がが今までよりも高くなっており、今までの傾向に比べると割高感が否めません。CPUをi5-9400Fやi3-9100FにH370、B365を合わせるのが最もコスパがいいと思われます。
AMDも同様で、最新のB550は価格が高めになっています。ひとつ古いB450でも困ることはないので、コスパを考えてB450が最善と言えます。